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2026-2-10 鎮まる

実家へ。
母は先週のことはすっかり忘れていた。

事が起きた時も、
来週にはもう忘れているんだろうなと思っていたけれど、
やはり忘れてしまっていることに、
ほっとした自分がいる。

こういう時、認知症はありがたいな、と思う。
認知症も悪いところばかりではない。

私も森の家で時間を過ごし、
気持ちはすっかり鎮まっていた。
ま、しょうがない…と
自然とそう思えるようになっていた。

過ごす場所が変わると、
気分も、考え方も変わる。

特に自然に囲まれた森の家で過ごすと、
小さな出来事に心を持っていかれなくなる。
振り子はまた静かに真ん中に戻ってゆく。

自然が私(たち)にもたらしてくれるものは、
本当に大きい。

1週間の中で、
実家、東京の家、森の家の
それぞれを行き来していると、
「大変でしょう」とよく言われる。

確かに移動は長距離で、
体力的に楽ではない。
けれど森の家で過ごす時間は、
私の心を確実に支えてくれている。

メンタルを病んでいたあの頃、
もし森の家での暮らしがなかったら、
私はここまで回復していなかっただろう。

実家では、
何事もなかったかのように、
今日も時間が流れていた。

母はこの穏やかな時間も
忘れてしまっているのだろうか?

私はただ、
今この穏やかな時間を
そっと噛み締めている。