ライブを観に、とても久しぶりに六本木へ。
あまり得意ではない街だ。
かつて、この交差点の近くの
とても小さなレンタルオフィスで仕事をしていた。
あまりに想定外だった仕事量は、
いつの間にか私の身体を壊していった。
深夜の日高屋で、
一人で無機質に食べる夕食。
いつまでも消えない光。
響くクラクション。
人の波は昼夜を問わず渦を巻いている。
走っても間に合わず、
地下鉄のシャッターが無情に閉まってゆくのを見つめる。
身体を壊して、仕事も放り投げるように辞めて以来、
この街にはしばらく来ることができなかった。
それでも今、
友人と楽しく笑いしながら、
ライブを観ている。
私はもう大丈夫。
ここに来て、
揺れる自分はもういない。
ふと改めて街を見渡せば、
あの頃とは随分と様子が変わっている。
キラキラした華やかさは、
すっかりと影を潜めて、
大通りにも人影が少なくなった。
象徴的だったビルも、
まもなく取り壊されるという。
壊れて、
また、
再生する。
街も、
人も。
もし、
あなたが今、どん底にいたとしても、
大丈夫。
それはきっと、
やさしい光へ続く
静かな始まりだから。
2026-03-24 壊れて、また始まる
