ホーム Days Here all 2026-04-06 井戸のあったところ

2026-04-06 井戸のあったところ

前に「家という時間」を書いた。
東京の隣家が解体されて、
更地になったとういう話だ。

その後、思いがけないことが起きた。

古い井戸が見つかったのだ。

それも、
ちょうど我が家と隣家の
敷地の境界線上にあった。

この井戸を埋めないことには、
土地を売ることができないということで、
急遽、埋め戻しすることになった。

井戸があったなんて驚きだった。
確認すると、確かに境界線上にあった。

どうしてこんなことに?と
古い時代の土地整理の名残りなのだろうかと思う。

急な話ではあったけれど、
このままにしておくわけにもいかない。
きちんとした方法で埋め戻す、良い機会となった。

そういう訳で、
今日は地元の神社の神主さんをお招きし、
隣家の方とともに、井戸のお祓いに立ち会った。

まさか井戸の埋め戻しのお祓いを
経験することになろうとは…

井戸の近くに祭壇が設けられ、
鏡餅やお米、お酒、鯛、お野菜などの、
御供物が並べらる。

神主さんの祝詞が静かに響く。
その声は、空気を澄ませていくようだった。

玉串を捧げ、
お祓いは滞りなく終わった。

これで、ひとつ安心である。
どこか…過去の時間が閉じられたような気がした。


お祓いのあと、御供物を頂戴した。
「神様からのお下がりですので」と神主さんは言う。

1キロの鏡餅と、立派な鯛。
お酒や果物、お野菜、昆布、お塩など。

鏡餅はまだほんのりと温かさが残っていて、やわらかい。
こんなにやわらかな鏡餅に触れたのは、
初めてだった。

そして、鯛。
当然ながら、店に並ぶのものとは違い、
鱗も内臓もそのままだ。

かくして夕食は、
鯛の下処理に奮闘したのち、
豪華なアクアパッツァとなった。


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