YouTube動画#79で作ったアップルサイダービネガーのレシピです。
以前、ブログにも簡単に掲載していますが、
今回は詳しいレシピです。
ぜひお試しください!
🍎りんごを丸ごと使う、手作りのりんご酢
秋のりんごを使って、自然発酵のお酢を仕込みます。
欧米ではアップルサイダービネガーと呼ばれています。
りんごを切り、砂糖と水を注ぎ、あとは微生物の働きと時間に任せる。
すぐには完成しないけれど、少しずつ香りが変化していく様子を観察するのも、手仕事の楽しみのひとつです。
皮や芯だけでも作れるそうです。(私は試してみたことはありません)
材料
- りんご:5個
- 砂糖:60g
- ミネラルウォーター:1〜1.5リットル(軟水・無炭酸)
- 清潔な広口のガラス容器:3〜4リットル程度
- 清潔な布またはコーヒーフィルター、輪ゴム
- 清潔な木べらやスプーン
How to make it
1. りんごを仕込む|1日目
- 傷みやカビのない新鮮なりんごを選び、流水でよく洗います。
- りんごを皮付きのまま小さく切り、芯や種、傷んだ部分は取り除きます。
- 清潔なガラス容器にりんごを入れます。
- 水に砂糖60gを溶かし、りんごが浸かるまで注ぎます。水はまず1リットルを目安にし、必要なら1.5リットルまで増やします。
- 容器の口を清潔な布で覆い、輪ゴムで固定します。密閉はしません。
- 直射日光の当たらない、温度変化の少ない場所に置きます。
2. りんごと一緒に発酵させる|7〜14日間
- 清潔なスプーンで1日1回かき混ぜ、浮いているりんごを液に沈めます。
- 発酵が進むと、小さな泡が現れたり、香りが変化したりすることがあります。
- 7日ほど経過したら状態を確認し、長くても14日程度を目安に、りんごを取り除きます。
※発酵速度は温度やりんごの状態によって異なります。
3. りんごを濾す|仕込み後7〜14日ごろ
- 清潔なザルやガーゼを使って、りんごを濾します。
- 果肉を取り除き、液体だけを清潔なガラス容器に移します。
- 再び布で覆い、輪ゴムで固定します。
ここからは、できたアルコールが酢酸菌の働きで酢酸に変わっていく段階です。
4. お酢へと発酵させる|さらに2〜4週間以上
- 液体を密閉せず、空気に触れられる状態にしておきます。
- 直射日光を避け、清潔な環境で発酵を続けます。
- 発酵中は状態を毎日確認し、必要に応じて清潔なスプーンでかき混ぜます。
- 次第にアルコールのような香りから、酸っぱいお酢のような香りに変化していきます。
5. 発酵後の濾過と熟成|さらに2〜4週間(任意)
十分に酢酸発酵したことを確認できたら、細かいガーゼやコーヒーフィルターで液体を濾し、清潔な保存瓶に移します。
冷蔵庫で2〜4週間ほど休ませると、香りや風味の変化を観察できます。
この期間は風味を落ち着かせるための任意の時間で、冷蔵熟成によって不足している酸度が補われるわけではありません。
発酵を成功させるためのポイント
- 発酵容器や道具は清潔に保ちましょう。
- 酢酸発酵には酸素が必要なので、発酵中は密閉しません。
- 虫が入らないよう、容器の口は目の細かい清潔な布などで覆います。
- 青・緑・黒などのカビや、綿毛状のカビが見えた場合、腐敗臭などの異常がある場合は、味見せずに全量を廃棄します。
- 自家製ビネガーは酸度が一定ではありません。十分な酸度が確認できない場合は飲食せず、特に常温保存するピクルスや瓶詰め保存食には使用しないでください。
時間が作ってくれるもの
りんごを仕込んだその日から、ゆっくりと始まる発酵の時間。
すぐに答えが出ないことも、自然の営みに任せながら待ってみる。
数週間後、瓶の中にはどんな変化が訪れるのでしょう。
季節の移ろいを感じながら、静かに見守る秋の手仕事です。
表面に白い膜ができたら?
りんごを発酵させていると、液体の表面に白っぽい膜ができることがあります。
この膜には、主に「マザー(酢酸菌膜)」と「産膜酵母」の可能性があります。また、カビが発生している場合もあるため、注意が必要です。
1. マザー(Mother of Vinegar)
マザーは、酢酸菌が作るセルロースなどからなる膜状の集合体です。アルコールがお酢へと変化する酢酸発酵の過程で形成されることがあります。
特徴
- 半透明〜乳白色
- 滑らかでゼリーのような質感
- 膜が厚くなったり、底に沈んだりすることもある
対処法
正常なマザーであることが確認できれば、発酵途中で取り除く必要はありません。そのまま発酵を続け、発酵が完了したらガーゼやフィルターで濾して取り除きます。
2. 産膜酵母(さんまくこうぼ)
産膜酵母は、液体の表面で増殖して膜を作る酵母の仲間です。
発酵食品では珍しいものではありませんが、増えすぎると風味が悪くなったり、酸度が低下したりすることがあります。
特徴
- 白色〜乳白色の薄い膜
- 表面にしわや細かな模様ができる場合がある
- マザーとよく似た見た目になることもある
対処法
発酵野菜などでは、産膜酵母を清潔なスプーンで取り除き、発酵を続ける方法があります。
ただし、今回のような、りんごと砂糖水による自然発酵のビネガーは酸度が一定ではありません。
産膜酵母が発生した場合、膜を取り除いても安全性が確認できるわけではないため、飲食用には使用せず、仕込み直すことをおすすめします。
3. カビとの違いにも注意
カビは、表面に綿毛のようなものが生えたり、緑・青・黒などに変色したりする場合があります。
ただし、白いカビもあるため、色や見た目だけで確実に判断することはできません。
カビが疑われる場合は、膜だけを取り除くのではなく、液体も含めてすべて廃棄してください。
異臭や腐敗が疑われる場合、膜の正体が分からない場合も、味見はせず廃棄しましょう。
白い膜を防ぐために
- 容器や道具を清潔に保つ。
- 最初の発酵では、りんごが液面から長時間出ないようにする。
- 酢酸発酵中は酸素が必要なので密閉せず、目の細かい清潔な布などで容器を覆う。
- 発酵中の状態をこまめに確認する。
大切なこと
白い膜ができたからといって、必ずしも失敗ではありません。
しかし、見た目だけでマザー・産膜酵母・カビを確実に区別することはできません。
また、マザーができたことや、お酢のような香りがすることだけでは、十分な酸度や飲食上の安全性は確認できません。
自然発酵は微生物の働きを利用するもの。安全を優先し、迷った場合は無理に使わないようにしましょう。