ホーム Days Here all 2026-2-23 戸定邸

2026-2-23 戸定邸

所用で松戸へ。
松戸に行くのは初めてで、
途中、電車の窓から眺める江戸川のが
春の光を受けてキラキラ光る。

用事を終えて、
近くにあった戸定邸へ足を向けた。

その存在も知らず、
「近くにある」というだけの理由で、
ふらっと立ち寄ったのだけれど、
思いがけず素晴らしい建物に出会った。

ここは江戸幕府最後の将軍徳川慶喜の弟で
水戸藩最後の藩主であった徳川昭武の住まい。

明治時代に建てられた木造の邸宅は、
「徳川家」という響きからは想像する豪奢さとはほど遠く、驚くほど簡素だった。

けれどもその簡素さが、
かえって建物の美しさを際立たせている。

窓に嵌められたガラス。
一見するとなんでもないように見えるけれど、
近づいてよく見ると、光をやわらかく歪ませる。
今の均質なガラスにはない、
独特の味わいがある。
ガラス越しの光を見ながら、
ここで流れた時間のことを思う。

室内にはひな祭りを前に、
可愛らしい布製のお雛様が展示されていた。

庭にある河津桜はちょうど満開。
半袖でもいいくらいの陽気で、
季節はもう春そのものだった。

思いがけず、
時が重なった午後。



▪️戸定歴史館









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