旅行後、初めて実家へ行った。
予想はしていた。
モノを取りにパントリーを兼ねている納戸へ入る。
大小様々な空き箱が大きさの関係なく、
絶妙なバランスで積み木のように積み重なり、
紙袋や包装紙が雑然とあちこちに放置されている。
種類ごとに置いてあった缶詰や瓶詰めは、
いつの間にかバラバラに置かれ、
ついでに洗剤やトイレクリーナーまで置かれている。
母の性格上、部屋は目に映るところは整っている。
余計なものは出ていない。
父がちょっと母の管理下にある場所にモノを置こうものなら、
ものすごい剣幕で怒っている。
人様からしっかり片付けをしているという風に見られたいらしい。
それは本人が言っているから、そうなのであろう。
とにかく出ているものは何でもかんでも、
みんなどこかの引き出しや、戸棚、納戸と、
見られないようなところに押し込むのだ。
まぁ、それはいい。
誰かが(私か妹かが)片付ければいいだけのことだ。
この度の旅行で2週間以上、
実家には行けていなかった。
冷蔵庫を開けて、思わずため息が出る。
冷蔵庫の野菜室を開けると、
そこにはまずニンジンが15本くらい鎮座していた。
きゅうりは10本くらい。
その他もうこれ以上入りきらないほどだ。
冷凍庫を開ける。
ちょっと開けてすぐ閉めた。
ぎっしりだ。
メインの扉を開ける。
いつのものかわからない、
わずかに食べ残したものをとってある、
小さな保存容器が積み重なり、
消費期限がとっくに過ぎているお肉。
また冷凍庫に入りきらなかった冷凍食品が隙間に詰め込まれている。
OK。大丈夫。
予想通り。
予想通りだけれど、この大量の食材をどうしたものか…
本当に困っているのは、
生協で食品を大量に買ってしまうことだ。
繰り返し書いているけれど、
母にとって生協の注文は聖域。
口出しされたり、指図されたりするのを極端に嫌う。
毎週カタログを見て注文書に自分で記入してゆく。
ノートにも注文したものを記録してゆく。
ひと仕事だ。
それでも母は、
カタログをめくり美味しそうなお菓子を見つけては、
丸をつけて、
「ねぇ、ちょっと。
これ、美味しそうじゃない?」と笑う。
ほとんど外出をしなくなり、
お買い物をする楽しみというのは、
生協だけになってしまっている。
母から生協さんを奪ってしまうことは、
毛頭考えてはいないけれど、
「ちょうど良く」注文できる方法はないものか…
『ちょうど良く』

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