Days Here all 2026-04-03 되감을 수 있는, 그 시간

2026-04-03 되감을 수 있는, 그 시간

昭和四十六年頃から五十年頃の
カセットテープが、実家に何本か残っていた。

小さい頃、
家で「のど自慢大会」をして遊ぶのが好きだった。
父が司会者になって、
妹と二人、代わりばんこに歌っていく。

その様子を、父がカセットテープに録音してくれていたのだ。

残っていたのは、そのテープが数本と、
当時のテレビアニメの最終回を録音したもの。

まだビデオなどなかった時代。
録音された最終回を、何度も何度も繰り返し聴いていた。

ムーミンや、アタックNo.1――
音だけの世界に、物語の続きを重ねていたあの頃。

カセットプレーヤーにかけてみると、
テープは少し伸びているようだったけれど、
まだなんとか聴くことができた。

けれど、何本かはすでに切れてしまっていた。

もう半世紀以上前のテープ。
いつ途切れてもおかしくない、かすかな時間のかけら。

そこで、とりあえず「のど自慢」のテープを
パソコンに取り込み、デジタル化することにした。

しばらく録音ソフトと格闘したあと、
どうにか無事に取り込むことができた。

音は少し聞き取りづらいところもあるけれど、
それでも、ちゃんと残っていた。

再生してみると、思わず笑ってしまう。

幼い頃の、あの一瞬が
そのまま閉じ込められている。

他の人が聞いても、きっと何でもない音なのだろう。
けれど私にとっては、
そこかしこに懐かしさが滲んでいて、
思わず頬がゆるむ。

この音を、何かのメモリーに移して、
両親と妹に渡そうと思う。

今は、生まれたときからスマートフォンがあり、
映像で記録することが当たり前の時代になった。

けれど――

五十年前の自分の声を、
いまこうして聴くことができるということ。

それは、とても静かで、
確かな感動だった。

「声」だけ…
というのも良かったと思う。

音は、さまざまな記憶を呼び起こしてくれる。
それは実写ではなく、
想像の中の風景なのだけれど、
かえって、なつかしさが深く込み上げてくる。

あのとき、父が録ってくれたことに、
ただ、ありがとうと思う。






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