かねてから行ってみたかった
『バードウォッチングツアー』に夫と二人で参加した。
集合は早朝5時。
起床は午前3時。
気温はマイナス1度。
クリーニングに出さずに残しておいた
一番暖かいダウンジャケットに、
心から感謝した。
いつの間にか明るくなっていた森に入る。
すでに鳥たちは目を覚ましていた。
あちらからも、こちらからも、
澄んだ囀りが響いてくる。
シジュウカラ、ジョウビタキ、キツツキ——
ガイドさんに名前を教えてもらいながら、
耳を澄ます。
木々はやっと若葉を出し始めたばかりだ。
森の中からは、まだ空がよく見える。
そのどこかで、
オオルリも鳴いている。
森の奥へ進み、川沿いの道を歩く。
セキレイが軽やかに尾を振り、
ミソサザイが水辺で小さく跳ねる。
こんなに小さな体から、
どうしてあんなに遠くまで届く声が出るのだろう。
近くで高らかな声がした。
オオルリだ。
ガイドさんが静かに指さす。
——いた。
カラマツの高い枝の先。
双眼鏡の中に、鮮やかな青い姿が見えた。
その場にいた人たちと、
言葉にならないまま、顔を見合わせて笑った。
オオルリはやがて飛び立ちながらも、
私たちのそばを離れなかった。
見え隠れしながら、
何度も、その青い姿を見せてくれる。
そしてついに、
すぐそばの低い枝に降りてきた。
手を伸ばせば届きそうな距離で、
澄んだ声が、森に広がる。
私たちは、ただ見惚れていた。
その青も、
その声も、
私は忘れない。



