母、昭和十三年生まれ、八八歳。
病院で受付機で受付を済ませると、
レシートのような受付表が出てくる。
そこには名前と年齢が記載されている。
先日も母は受付表を手に取り、繁々と見ている。
「ねぇ、りすちゃん、
ここに八八歳って書いてあるんだけど。
これって間違ってるんじゃない?」
「お母さん、八八歳だよ。合ってるよ」
「えええええっっ!!!」
毎回なのである。
病院に行くたびに。
本気で驚くのだ。
この間はちょっとした救急車騒動があって、
その時も隊員の方に、
「八八歳ですね」と確認で質問されたら、
具合が悪くて救急車を呼んだというのに、
「えええええっ!」と本気で驚いていた。
私は救急車の中で笑いを堪えるのに必死だった。
母はどうやら自分が八十歳くらいだと思っているらしい。
そう思うといろいろ合点がいく。
母の言う「ついこの間」や「最近ね」と言う話は、
大体十年前くらいのことだ。
本当に「ついこの間」と思ってはいけない。
今年は母が八八歳の米寿、妹が還暦を迎えた年で、
来週にささやかなお祝いの席を設ける。
昨日、その話をしていて、
母が「何のお祝いなの?」と聞くので、
「お母さんの八八歳、米寿のお祝いだよ」と言うと…
さぁ、皆さま、ご一緒に…
「ええええっ!」
えええ!
2026-10-14
